安価なWifiルータである TP-LINK Archer C6 のステーションモードとアクセスポイントモードを有効化するため、OpenWRTを導入します。ルータは、モバイル端末のテザリングモード下でクライアント(ステーションモード)として動作すると同時に、アクセスポイントとしての機能も有します。(注:日本国内では電波法の関係上導入は出来ません)
テザリング端末経由で直接ネットに繋げることもできますが、ルータによるワンクッションを置くことで、より細かな通信制御(ポート選択、ファイヤーウォール設定など)が行えるようになります。
ファームウェアのインストール
OpenWRT対応モデル TP-LINK
https://openwrt.org/toh/tp-link/start
OpenWRT Archer C6
国内で導入する場合はEU版をダウンロードして下さい。
https://openwrt.org/toh/tp-link/archer_c6_v2
Archer C6 v2
https://www.tp-link.com/en/home-networking/wifi-router/archer-c6/v2/
重要)PCとルータ(LANポート)は予めLANケーブルで繋げて下さい。
詳細メニューからファームウェアのアップグレードを選択、ダウンロードしたファイルを指定して読み込ませます(5分程度の時間がかかります。電源はOFFにしないで下さい)。
管理画面による設定
192.168.1.1にアクセスするとOpenWRTの管理画面が表示されます。
設定する項目はNetworkのInterfacesとWirelessです。
Interfacesの項目より、下図3つのインターフェイスを用意します(LAN, WAN, WAN6)。
次にWirelessの項目で、Radio0またはRadio1のScanボタンを押してテザリング端末を選択(Join Network)、WPA Passphraseを入力してSubmitボタンを押して登録します。
上記登録した端末のEditボタンを押して、Mode:Client とします。Networkにはwan, wan6を指定します。
最後に Wireless の Radio0( 802.11nac) と Radio1( 802.11bgn) の両方の Add ボタンを押してルータをMode:Access Pointとして登録します。Networkにはlanを指定します。
SSIDは任意ですが、デフォルトの ‘OpenWRT’ を変更する場合には、System—>Hostnameも併せて変更した方が良いでしょう。
注) Operating frequencyの箇所の周波数レンジは、アクセスポイントとステーションモードで折半するように設定して下さい (
802.11bgn
の場合は20MHz
に設定)。
参考
Connect to client Wi-Fi network
https://openwrt.org/docs/guide-user/network/wifi/connect_client_wifi
Wi-Fi extender / repeater / bridge configuration
https://openwrt.org/docs/guide-user/network/wifi/relay_configuration
下図右側ルータ(親機)を、テザリングしているモバイルデバイスに置き換えると理解しやすいでしょう(下図の例は親機のネットワークに子機(ルータ)をリレー接続しています。子機に接続された端末のIPは親機のDHCPサーバから割当てられます)。